今週の1位はノーベル平和賞に関する記事だった。織田邦男さんによる「世界に恥を晒した『憲法9条ノーベル平和賞申請」である。今年のノーベル平和賞はマララ・ユスフザイさんに決まったが、日本国内では憲法9条がノーベル平和賞をもらえるのではないかとの期待が高まっていた。しかし、その期待は見事に外れてしまった。

ノーベル平和賞、エボラ出血熱、ササニシキ

今週のランキング
順位 タイトル
1 世界に恥を晒した「憲法9条ノーベル平和賞」申請
2 蔓延するエボラ出血熱、死者500万人との予測も
3 ササニシキはなぜ消えたのか?
4 今年のノーベル物理学賞で最も重要なこと
5 大統領発言を引き金に韓国から亡命する人々が急増中
6 データが如実に語る20万従軍慰安婦の嘘
7 現地レポート:米国初のエボラ出血熱による死亡
8 香港はもう2度と元に戻らない
9 戦後最大の危機に直面している日本の安全保障
10 戦いたい!海外の戦場へ向かう日本人たちの系譜
11 エボラ出血熱の治療薬が簡単にできない理由
12 輝きを失うモンゴル
13 結局、人工甘味料は体にいいのか悪いのか
14 香港:民主主義に甘やかされた駄々っ子
15 アメリカにとっての都合がシリア内戦の将来を決める
16 国産ウイスキーづくりに情熱を燃やした 「マッサン」竹鶴政孝とリタの人生
17 当らないといいなと思う私の感じる銀行株にみる”イヤな感じ”
18 「俺の話を聞け」──北京に従う者、従わない者
19 シリア情勢:一段とひどくなるオバマ大統領の選択肢
20 本当のインパクトはこれから、スコットランド独立運動は終わっていない

 この件に関して、織田さんはそもそもノーベル平和賞に応募すること自体、理由が分からないとしている。

 なぜなら、ノーベル平和賞に応募した最大の理由である「戦争の放棄」は、実は世界99カ国が既に憲法にうたっていて日本独自のものではないからだ。

 「井の中の蛙」という言葉があるが、世界を水に自分たちの常識だけで物事を判断してしまうことの怖さがよく出ている"事件"だった。

 2位は世界的な蔓延が懸念されるエボラ出血熱についての記事。堀田佳男さんは今回の「蔓延するエボラ出血熱、死者500万人との予測も」だけでなく、アフリカで感染が広がり始めた時からこの問題を追ってきた。

 JBpressにも今年7月に「蔓延するエボラ出血熱、死者500万人との予測も」、8月には「エボラ出血熱の治療薬が簡単にできない理由」を執筆、警鐘を鳴らしてきた。

 感染すれば死に至る危険性が極めて高いウイルスにもかかわらず、エイズなどとは違って感染力が極めて高いのが特徴である。

 さらに、期待されるワクチンの開発には最低でも数年はかかるとみられ、世界的な感染拡大は何としても食い止めなければならない。

 一方、今週は3位にお米に関する興味深い記事が入った。「ササニシキはなぜ消えたのか?」である。

 日本からササニシキが消えてしまったわけではないが、新しいブランド米が次々と誕生して消費者の評価を受けるなか、ササニシキは相対的に地位が低下してしまったという。

 この傾向をどのように判断するかは分かれるところだろうが、1つのブランドに多数の生産者が群がるよりも、自分の地域で特徴ある高級米を作ろうという試みは高く評価できるのではないか。

 炭水化物を抜くダイエットなどというものが一部で流行し、米の消費量は下がる一方だが、米は栄養のバランスが良く非常に効率的な食品であることは事実。

 二期作、三期作が可能な東南アジアに比べると収穫量では差があるかもしれないが、きれいな水と空気、そして日本の高い技術が生み出す米は世界一であることは間違いない。さらに努力を重ねて圧倒的1位を続けてほしいものだ。