今週の1位は「大失敗と囁かれる仁川(インチョン)アジア大会」だった。金曜日に公開された記事でありわずか1日で過去1週間分のトップとなった。読者の関心の高さがうかがわれる。

仁川アジア大会の意外な事実

今週のランキング
順位 タイトル
1 大失敗と囁かれる仁川(インチョン)アジア大会
2 日中関係はこんな状況なのに、なぜ日本に来る中国人旅行者が増えているのか?
3 韓国で起きた「ピケティ・ブーム」
4 香港民主派デモ:天安門以来の難局に直面する中国
5 日本のメディア:朝日新聞の醜聞
6 朝日の慰安婦記事「訂正」で動揺する米国の反日活動家たち
7 日本で増加するヘイトスピーチの本質
8 日韓企業の過剰貯蓄:2兆5000億ドルの問題
9 朝日新聞と集団的自衛権批判者が戦争を引き起こす
10 「曲がるiPhone 6 Plus」、騒動に発展しそうな様相
11 ナショナリズムの奇妙な復活
12 “強欲”が顔に出ている中国共産党の幹部たち
13 高級車から魚まで:効き始めたロシアへの経済制裁
14 「格差」が経済の大きな足かせになる理由
15 国際法的にグレーでも他に手段がなかったシリア空爆
16 韓国に「サムスンのような」銀行がない理由
17 韓国で警察官の退職が急増中、背景に年金改革
18 ソニーのスマホ不振は中国メーカーのせいなのか?
19 香港で高まっていた嫌中感情
20 中国海軍艦艇がイランに初寄港、インド洋沿岸に着々と戦略拠点を確保

 アン・ヨンヒさんによるこの記事がなぜ読まれたのか。仁川アジア大会が開催前から予算不足であることは日本でも伝えられていた。

 しかし、記事にあるように仁川市長がころころ変わっていた事実や大統領のコメントを"不正に"引用してまでも誘致していたことはほとんど知られていない。

 日本では選手によるカメラの窃盗事件、あるいは日韓戦における韓国サポーターの横断幕などはよく報道されてきたが、この記事にあるような韓国の国情を反映する事実は意外に見落とされてきた。それがこの記事がよく読まれた理由と言えるだろう。

 3位には玉置直司さんによる「韓国で起きた『ピケティ・ブーム」が入ったこともあり、16位「韓国に『サムスンのような銀行がない理由」、17位「韓国で警察官の退職が急増中、背景に年金改革」などの関連記事もよく読まれている。

 香港で起きている大規模なデモに関する記事も関心が高かった。

 4位の「香港民主派デモ:天安門以来の難局に直面する中国」は英フィナンシャル・タイムズ紙の人気コラムニスト、ギデオン・ラックマン氏の記事。

 また19位「香港で高まっていた嫌中感情」は柯隆さんの記事である。

 今回の騒動を中国政府、香港政府がどのように解決するのかは、中国という国にとって大きな試金石となる。

 民主化圧力をまたしても力でねじ伏せるようなことがあれば、いずれ近い将来にさらに強まる民主化圧力に直面することになるだろう。

 そのときは、中国といえども今のままの国家体制を維持できなくなるかもしれない。

 その他の記事では引き続き朝日新聞関連の記事がよく読まれている。意外なのはイスラム国関連の記事があまり読まれていないことである。もう少し中東方面への関心が高まってほしいものである。