今週の1位は「大失敗と囁かれる仁川(インチョン)アジア大会」だった。金曜日に公開された記事でありわずか1日で過去1週間分のトップとなった。読者の関心の高さがうかがわれる。
仁川アジア大会の意外な事実
アン・ヨンヒさんによるこの記事がなぜ読まれたのか。仁川アジア大会が開催前から予算不足であることは日本でも伝えられていた。
しかし、記事にあるように仁川市長がころころ変わっていた事実や大統領のコメントを"不正に"引用してまでも誘致していたことはほとんど知られていない。
日本では選手によるカメラの窃盗事件、あるいは日韓戦における韓国サポーターの横断幕などはよく報道されてきたが、この記事にあるような韓国の国情を反映する事実は意外に見落とされてきた。それがこの記事がよく読まれた理由と言えるだろう。
3位には玉置直司さんによる「韓国で起きた『ピケティ・ブーム』」が入ったこともあり、16位「韓国に『サムスンのような』銀行がない理由」、17位「韓国で警察官の退職が急増中、背景に年金改革」などの関連記事もよく読まれている。
香港で起きている大規模なデモに関する記事も関心が高かった。
4位の「香港民主派デモ:天安門以来の難局に直面する中国」は英フィナンシャル・タイムズ紙の人気コラムニスト、ギデオン・ラックマン氏の記事。
また19位「香港で高まっていた嫌中感情」は柯隆さんの記事である。
今回の騒動を中国政府、香港政府がどのように解決するのかは、中国という国にとって大きな試金石となる。
民主化圧力をまたしても力でねじ伏せるようなことがあれば、いずれ近い将来にさらに強まる民主化圧力に直面することになるだろう。
そのときは、中国といえども今のままの国家体制を維持できなくなるかもしれない。
その他の記事では引き続き朝日新聞関連の記事がよく読まれている。意外なのはイスラム国関連の記事があまり読まれていないことである。もう少し中東方面への関心が高まってほしいものである。