緊張して声がうまく出せないということは誰にでもある(写真:Nicoleta Ionescu/shutterstock)
緊張して声がうまく出せないということは誰にでもある(写真:Nicoleta Ionescu/shutterstock)

 なかなか自分の気持ちや意見が伝わらない。そんな悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。そして、コミュニケーション術を磨くために、さまざまなビジネス書を手に取る人も多いはずです。でも、「声」を変えるだけで、相手に伝わるようになるかもしれません。

 元NHKアナウンサーの墨屋那津子さんは、自分本来の声を最大限に引き出し、声の力で課題解決に貢献するボイストレーニングを2000人以上に実施してきました。そんな「スミヤメソッド」の本質を見ていきましょう。(墨屋那津子:キャリアカウンセラー)

※墨屋那津子著『あなたの話が「伝わらない」のは声のせい 』(飛鳥新社)から抜粋、一部編集しました。

商談やプレゼン、セミナー、ライブ配信がうまくいく5つのティップス

「スミヤメソッド」を一つでも身につけたなら、商談やプレゼンの場でしっかり成果を出したいですよね。そのためには、日々のトレーニングが重要です。

 さらに成功を確実にするには、これから紹介するティップスが最適です。ライバルと差がつくこと間違いなし。ぜひ取り入れてみてください。

【重要なプレゼンや商談の事前準備】
①「パワーアップワード集」をつくる

 商談やプレゼン当日に絶対伝えたい言葉、誤解されたらいけない言葉、たとえば、社名、数字、新商品名を抜き出し、ノートなどにまとめます。

 そして、英語の単語帳をつくって読むような感覚で、「舌出し滑舌トレーニング」(2回目の記事参照)などで練習して、より伝わる声を手に入れます。

 言葉の1音目を特にがんばってエネルギッシュにすると、説得力が3倍アップ!「伝える」から「伝わる」になり、同じ言葉を伝えても、ビジネスがスムーズになります。

②前日の練習では声を出さない
 非常に重要なプレゼンの場合、本番前日は声を出しての練習はNG。疲れてしまいます。声を出しての練習は2日前までにしましょう。

 前日は黙読したり、イメージトレーニングをしたりして、話の内容を確認したりして過ごします。

 なお、万一、声がかれるなど声の調子が悪くなってしまった場合は、声をつかわないように温存してください。