話しやすくなる!スピーチ原稿の3つのポイント

・ヨコ書きのスピーチ原稿は「タテ書き」に
 パソコンやスマホでスピーチ原稿を書く場合、ヨコ書きにしている方が多いかもしれません。しかし、同じ内容で、ヨコ書きとタテ書きの原稿をつくり、声に出して読みくらべてみましょう。タテ書きのほうが、圧倒的に読みやすいのがわかると思います。

 タテ書きのほうが、行が変わったときの目線の移動が短く、スムーズなのです。

 特に原稿を見ながらプレゼンする場合は、原稿をタテ書きにしておくことをオススメします。

・スピーチ原稿に「印」をつける
 スピーチ原稿を自分でつくる場合と、他人がつくる場合があります。特に後者の場合、自分で事前に声に出して読んでみて、つっかえた言葉に波線などで印をつけておきましょう。練習する時間があまりなくても、波線があれば注意して読めて、プレゼン中に読み間違いがなくなります。

 数字や固有名詞など、間違えてはいけない大事なところに印をつけたり、ふりがなをふったりするのもよい方法です。

・原稿は「短め」につくる
 ボイストレーニングを受けてくださっている方が、実際にプレゼンで使う原稿を持ってきてくれるときがあります。確認すると、与えられた時間ぴったりの原稿をつくっていることが多いようです。 

 それでは「時間内に終わらせないと」という意識が頭を占めてしまい、話の内容や目の前の相手に集中できません。

 たとえば「3分で」話すよう求められた場合、2分40〜50秒ぐらいで余裕を持って終われるよう、原稿を調整しましょう。求められるのが「30分」なら「25分」の原稿量です。

 なぜなら、呼吸の時間と心の余裕を生み出すからです。原稿量を詰め込みすぎず、予定より少し早く終わるぐらいのほうが喜ばれます。ゆとりは、成功のカギです。

墨屋 那津子(すみや・なつこ)
アナウンサー(元NHK)/キャリアカウンセラー
 石川県生まれ。NHK『おはよう日本』『ニュースウォッチ9』ニュースリーダー、NHK Eテレ『100分de名著』語り手などで活躍。国際結婚後、3人の子供を育てながら、食・美容・医療に関する3社の代表として会社経営にも従事。
 30年以上にわたる幅広い経験を通じて培った「声のキャリア」と「声の原則」を基盤に、声の出し方を変えることで誰でも瞬時に「伝わる話し方」を実現する「スミヤメソッド」を確立。「自分本来の声」を最大限に引き出し、声の力で多くの人の課題解決に貢献。人生を好転させるサポートをしている。
 即効性が特徴で、「同じ話をしても印象が変わる」「滑舌が劇的に改善」「話し方に説得力がついた」と評判を呼び、口コミだけで2000人以上が受講。また、 講師やキャリアカウンセラーとしても活躍し、カナダ・トロント大学での講座を担当するなど、その活動の幅をさらに広げている。
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