いよいよ開幕したWBC。日本人選手にとっては、自分の実力をアピールする場でもある(写真:スポーツ報知/アフロ)
(田中 充:尚美学園大学スポーツマネジメント学部准教授)
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表「侍ジャパン」が入る東京での1次ラウンド(C組)が開幕した。
今大会の日本代表は過去最多となる8人の現役メジャー選手を筆頭に、日本のプロ野球からもメジャー志向の高い選手を含むトップメンバーが名前を連ねる。
会場となる東京ドームには多くのメジャーのスカウトも視察に訪れる。その中の一人、ロイヤルズの駐日国際スカウトで、2月発売の『メジャーで通用する選手の条件~スカウトは預言者であれ~』(竹書房)の著者・大屋博行氏に、日本選手の「品評会」とも称されるWBCで、メジャーのスカウトがどんな点に注目しているかを聞いた。
“メジャー予備軍”の選手たちを見極める
――ロイヤルズは今回、駐日スカウトだけでなく、環太平洋地域の編成トップである韓国担当のスカウトも来日している。過去のWBCでは多くの日本選手が評価を高めてメジャー移籍へつなげている。今大会の視察の主な目的は。
大屋博行氏(以下、大屋):過去のWBCにおいても、多くの日本選手が評価を高めてメジャーに移籍している。WBCは、日本代表を含め、韓国、台湾、オーストラリアの選手らが国際舞台でどんなパフォーマンスを発揮できるかを、複数の球団スカウトがクロスチェックできる貴重な機会になる。
現在の日本代表には現役メジャーの選手も多く、「日本のドリームチーム」という位置づけになっている。中でも、メジャー志向の高い選手にとっては、実際の移籍のタイミングなどは本人の意向や契約によって左右されるが、少なくとも現状における自らの力を証明できる機会となり、我々はそれを評価する立場にある。
NPB(日本のプロ野球)の代表選手について言えば、すでに代表に選ばれるだけの実績が十分にあるが、この大会は使用球やマウンド、バッターボックスの仕様がメジャーの環境に近い。
メジャーの各球団は、将来的な移籍の可能性がある選手をリストアップしており、いわば“メジャー予備軍”の選手たちが、WBCで期待通りのパフォーマンスを発揮できるかを見極める狙いがある。



