近年、高まってきた日本の打者の評価
――日本選手のメジャー移籍はかつて、「挑戦」「夢の実現」という言葉が用いられることが多かったが、近年のトップ選手はメジャーの中でも屈指の大型契約で海を渡っている。メジャーリーグにおける日本選手の評価、位置づけはどう変わったか。
大屋:オリックスからドジャースへ移籍した山本由伸投手をはじめ、潤沢な資金を持つメジャーの球団が結ぶ大型契約を見ればわかるが、あれだけのお金を出している時点で、日本からメジャーへ移籍するトップ層には、「価値の高い即戦力」としての期待が込められている。
大きな転機があるとすれば、近年は、日本の打者の評価が高まっている点がある。
2010年代までのメジャーの日本選手に対する評価は、明らかな「投高打低」だった。日本の投手は制球力が良く、フォークのようなレベルの高い変化球があった。一方で、極端に言えば、「打者はラテン系(中南米)でスカウトする」という傾向が強かった。
日本から獲得する野手はどちらかと言えば、小技やつなぎができる守備的な選手が好まれた。完全なレギュラーというよりは、バックアップ要員の位置づけの選手も多かった。
イチロー選手は別格の存在で、メジャーでも日本時代と同様に卓越したバットコントロールとスピードを武器に安打を積み重ね、守備の評価も高かった。しかし、アメリカ人好みかといえば、意見が分かれた。
メジャーにおいても、イチロー選手は別格の存在だった。写真は2025年に開催されたイチロー氏の永久欠番セレモニーの様子(写真:AP/アフロ)
日本のホームラン打者も、メジャーでは、中距離タイプとみられていた。
――そこに変化が生じた。