日本の格差拡大をジニ係数で見てみると…

 日本のジニ係数は、厚生労働省が実施している「所得再分配調査」の中で行われています。調査の開始は1962年(当時の名称は「社会保障水準基礎調査」)。1972年の第3回調査からは3年周期で実施されています。

 そのデータから「当初所得ジニ係数」をみると、1960年代〜1980年代は0.2台から0.3台で推移していました。1990年代〜2000年代は少し上昇し、0.4台の数値になります。2000年代に入ると、ジニ係数は上昇の一途。2005年に「0.5263」を記録して初めて0.5台に達し、その後も上昇は続きます。

 昨年末に発表された最新のデータによれば、2023年のジニ係数は「0.5855」でした。過去最も大きな値であり、格差は過去最大。0.6台も目前に迫っています。

図表:フロントラインプレス作成

 ジニ係数が示す所得格差拡大の背景には、急速な高齢化とそれに伴う低所得の高齢世帯の増加があります。高齢世帯の所得は現役世代よりも概して低いため、高齢世帯の割合が高まると、社会全体の平均所得が下がり、格差(ジニ係数)が拡大するわけです。さらに、非正規雇用の拡大、世帯の小規模化(結婚しない単身世帯の増加)なども影響あるとされています。

 一方、1993年に550万円だった世帯所得(年額)の中央値は、減少傾向が続き、2023年には410万円にまで落ち込みました。さらにエンゲル係数(消費支出に占める食費の割合)も直近の2025年7〜9月期には四半期として最高の29.4%を記録。食料品の価格高騰が止まず、家計に深刻な影響が出ていることが浮き彫りになったのです。