AIと雇用の関係に注目
河田:もう少し引いて見ると、中間選挙を機にトランプ政権は折り返しに入ります。徐々に「ポスト・トランプ」を見据えた動きが強まり、共和党、民主党がどのような候補や政策を打ち出すのかに注目が集まっていくでしょう。
共和党ではバンス副大統領の名前がよく挙がりますが、民主党はまだ見えていません。新たなライジングスター(活躍が期待される人材)が出てくるのかどうかも、今後のマーケットにとっても重要だと思います。
——2026年の日本や米国の景気動向については、何に注目されていますか。
河田:AI関連投資が急に失速しない限り、比較的しっかりした成長が続く可能性が高いでしょう。
一方で、私が注目しているのは、AIが雇用にどの程度影響を与えるのかという点です。AIが人間の仕事を代替できるという前提が、現在の株価や投資の背景にあります。しかし、AIの社会実装が進む中で、「思ったほど代替できない」となれば期待は急速にしぼみますし、逆に「人間はいらない」という方向になれば、失業増加や内需への影響が懸念されます。
2026年は、AIの雇用への影響がより具体的に見えてくる年になるでしょう。