警察署で数時間、97歳女性が消息断つ
益田:警察署ではどのようなことがあったのですか。
直子さん:私たち家族は、おばあちゃんと一緒に部屋で話を聞くのだと思っていたんですが、実際にはおばあちゃんと私たちは別々の部屋に通され、私たちは2時間ほど話を聞かれました。おばあちゃんのおむつを替える必要もあると思い、母が部屋から出て下の階に降りましたが、その時にはもうおばあちゃんの姿はありませんでした。
次に区役所の福祉課の人と話してほしいと言われ、その担当者におばあちゃんを保護したことを告げられました。なぜ保護したのかという明確な理由も、居場所も一切教えてもらえず「お答えできません」の一点張りで、私たちは意味がわからず混乱しました。
警察の方に家族関係やおばあちゃんとの思い出までを2時間も話させたのは、最初から(その間に)連れ去るつもりだったのだと思います。
益田:直子さんはどのような行動をとられたのですか。
直子さん:事件前にも、社協とのトラブルの相談で最寄りの警察署を含めいくつか相談しましたが、「住所が管轄外なので対応できない」「弁護士を立ててください」と言われるなど、まともに取り合ってもらえませんでした。その後、弁護士にも相談しましたがほとんど動いてもらえず、警察も弁護士も頼れないまま今に至っています。