航空自衛隊のC-2輸送機。防衛省技術研究本部と川崎重工業が開発、川崎重工業が製造している(写真:UPI/アフロ)

日本の防衛産業の5強――三菱重工業、川崎重工業、富士通、三菱電機、NEC

目次

[ロンドン発]ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の最新報告によると、2024年の世界上位100社の軍需売上は前年比5.9%増(インフレ調整後)の6790億ドルと過去最高を記録した。世界の分断に伴う軍備増強で日本と韓国の軍需産業は大幅増となった。

 日本は32位三菱重工業(軍需売上は50.3億ドル)、55位川崎重工業(26.5億ドル)、64位富士通(21.9億ドル)、76位三菱電機(18.5億ドル)、83位NEC(15.4億ドル)の5社で40%増の計133億ドル。

 韓国は21位ハンファ・グループ(79.7億ドル)、60位LIGネクスワン(24億ドル)、70位韓国航空宇宙産業(20.1億ドル)、80位現代ロテム(17.3億ドル)の4社合計で31%増の141億ドル。韓国最大のハンファは42%増で、売上の半分以上を輸出が占めた。

 日本の5社が過去最大の伸びとなったのは日本政府が2022年末の安保・防衛3文書改定により23〜27年度の5年で防衛力整備費43兆円を計上したことが主因とみられる。

 防衛予算は初年度から大幅増となり24年度は過去最大を更新、今年度8.7兆円と3年連続の大幅増となった。