立大はエース欠場も10位で通過
順位を上げるチームがあれば、当然、落ちるチームもある。土俵際いっぱいで粘ったのが立大だった。
昨年は箱根駅伝予選会をトップで通過。約2週間後の全日本大学駅伝でも7位に入った。今大会もトップ通過候補に挙げられていたが、ハーフマラソンで日本人学生歴代3位の1時間0分26秒を持つ馬場賢人(4年)が1週間前に故障。エース抜きで決戦を迎えることになった。
「学生たちは箱根駅伝の『シード権』という目標を立てているので、『馬場がいないと戦えない』では『シード権は厳しいよね』という話をしました。馬場抜きでどこまで勝負できるのか。『力をしっかり出して来なさい』と送り出しました」(髙林祐介駅伝監督)
気合の入ったチームは5kmと10kmをトップで通過するが、15kmで4位、17.4kmで8位に転落する。それでも原田颯大(3年)が個人20位(1時間2分20秒)、國安広人(4年)が同33位(1時間2分49秒)と奮起。チーム10番目の選手が“到着”したのは14番目となったが、総合成績で10位(10時間36分56秒)を確保した。
「結果的にギリギリでしたけど、何とか本戦のキップを取ることができました。今の状況では『シード権』の獲得が厳しいことがわかったと思うので、そのギャップを埋めていきたい。昨年はトップ通過して、楽観的な雰囲気もありました。今年は出られることの有難みを感じられたはずなので、昨年とは違った3カ月弱を過ごせるんじゃないかと思っています」(髙林監督)
勢い十分で臨んだ前回の箱根駅伝は13位だったが、今回はピンチを乗り越えての出場となる。たくましくなったチームに前回2区で7人抜きを演じたエースが加われば、前回以上に面白い戦いができるだろう。