ビル倒壊現場に中国人作業員が侵入し工事書類を持ち出そうと…

 今年1月、中国の著名なモデル・俳優の王星が、タイで誘拐される事件が起こった。これに対し、韓志強駐タイ中国大使が、タイ政府に猛抗議した。

 来たる春節(旧正月)に中国人観光客が来なくなることを恐れたペートンタン首相は、徹底した捜査を約束。そのことが、タイとミャンマーの国境沿いの大型特殊詐欺グループの一斉摘発につながったのだった。この事件は、加害者、被害者ともに日本人も含まれていたことから、日本でも大々的に報道された。

 ところ今回は、タイと中国の「攻守」が逆転した格好なのだ。タイ側が、中国を強烈に非難しているのである。

 そればかりか、事故直後に建物が崩壊した立ち入り禁止区域に、中国人4人が強引に侵入し、文書類を持ち出して逮捕されている。最大3カ月の懲役刑が下る可能性があるというが、このニュースにもタイ国民は怒り心頭なのだ。