東京から横浜まで、レクサスブランドの大黒柱「RX」を試乗した。写真は横浜の名所、マリンタワーなどを後方に(写真:筆者撮影)
目次

人はなぜ、レクサスの価値を認めるのか。日本車にとっては未知の領域だった高級車市場。アメリカでレクサスがこの高級車市場に打って出てから今年で36年、日本上陸からは20年の月日が流れた。筆者はレクサスの変遷を世界各地で実感してきた。2030年代に向けた電動化戦略「レクサス・エレクトリファイド」に向けて、改めてレクサスの存在価値を再認識しようと考え、レクサスブランドの大黒柱である「RX」で、梅雨明け間近の東京を起点に横浜周辺に出かけた。

(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)

今年2月に大きな進歩を遂げたレクサス

 2022年にフルモデルチェンジしたRXには、パイパワーハイブリッド、プラグインハイブリッド、ガソリンターボなど様々なモデルがあるが、今回、試乗したのは2023年夏に国内追加導入されたハイブリッド車の「RX350h"version L"」AWD(四輪駆動車)だ。

横浜元町ファッションストリートの一角にて。1970年代後半から1980年代は「ハマトラ」ブームに沸いたが、いまも魅力的なお店が多い(写真:筆者作成)

 直近では今年2月末、レクサスはRX全モデルに一部改良を施している。ちなみに、レクサスの「一部改良」とは、大きな進化を意味する。

 RX350hのボディ寸法は、全長4890mm×全幅1920mm×全高1700mm、ホイールベースは2850mm。パワートレインは2.5L直列4気筒ハイブリッドシステムで、エンジンの最高出力・最大トルクは140kW・243Nm。モーターの最高出力と最大トルクは、フロントが134kW・270Nmでリアが40kW・121Nmである。燃費は、WLTCモードで18.7km/L。

 では、早速、走り出そう。