連立政権の変容

 作家の百田尚樹が2023年10月に創設し、名古屋市長の河村たかしが共同代表、ジャーナリストの有本香が事務総長である政党が日本保守党である。

 反LGBT、反移民というような主張は参政党と同じだが、百田も有本も活字メディアで保守的な主張を展開してきた論者であり、ネトウヨたちが後押しし、草の根から生まれた参政党とは違って、SNSとの親和性は少ない。そこが、伸び悩んでいる一因であろう。

「チームみらい」は、AIエンジニアの安野貴博が率いる政党である。安野は昨年の都知事選に立候補し、15万4638票を獲得し、小池百合子、石丸伸二、蓮舫、田母神俊雄に次ぐ第5位であった。

 AI技術を駆使した選挙戦が、どのような結果をもたらすかを注視したい。

 今のところ、自民党と公明党で過半数を維持するのは困難なようである。しかし、野党が過半数を握っても、すぐに政権交代というわけではない。それは、野党が一枚岩ではないからである。

 そこで、自民党としては、公明党に加えて、国民民主党や維新の会などを連立のパートナーとする道を模索するであろう。しかし、それが上手く行くかどうかの保証はない。

 また、敗戦の責任をとって、「石破辞任」ということもありうる。参院選後には、日本の政治に大きな地殻変動が起きそうである。