「Blackwell」に期待、米テック大手の投資も追い風

 エヌビディアは2025年3月の年次開発者会議「GTC」で、「Blackwell(ブラックウェル)」チップのアップデート版などを発表した。

 アナリストらはBlackwell製品群だけで2026会計年度に約980億ドル、翌年度には1190億ドルの売り上げがもたらされると予測する。

 米マイクロソフト、米アマゾン・ドット・コム、米グーグル、米メタといったテック大手がAIインフラへの設備投資を継続して拡大する計画を表明していることも、エヌビディアの成長を後押しする要因だ。

 これら4社だけで2025年のAI関連投資は3450億ドルを超えるとの試算もある。

成長持続の鍵握る中国市場と技術競争

 一方、中国市場における事業展開の不透明感は依然として大きな課題だ。米中間の技術覇権争いが続くなか、輸出規制の動向が今後の業績に影響を与える可能性は否定できない。

 競合他社もAI半導体の開発を加速させており、中長期的には競争環境の変化も注視する必要がある。

 エヌビディアがAIの進化とともに、どのように技術革新を続け、市場リーダーシップを維持していくのかが今後の焦点となる。