Generic Poll は現職候補へのレファレンダム

 古今東西、政治家の選挙予想にはそれぞれ思惑を秘めた生臭さがあり、駆け引きがある。

 だが、シューマー、テイラー・グリーン両氏の予想には、それを裏付けるデータが出ている。

 選挙結果を予想する世論調査には「Generic Poll」(ジェネリック・ポール、Generic Ballotとも呼ばれている)という調査方式がある。

 現職候補が対立候補とどう渡り合うかを有権者に問うスナップショット、言い換えれば、現職候補に対するレファレンダム(Referendum=信任投票)である。

 各種世論調査の結果を総括してデータ化している「リアル・クリア・ポリティクス」(RCP)が共和、民主両党の上下両院議員を対象とした「Generic Poll」の平均値は以下の通りだ。

共和党:43.6%
民主党:45.5%

2026 Generic Congressional Vote | RealClearPolling

 つまり、上下両院とも民主党の現職議員の方が共和党現職議員よりも有権者から信任を得ていることが数字に表れている。

民主党は下院で12議席増、上院で51議席獲得

 世論調査分析では双璧と見られている「バージニア大学政治センター」(Center for Politics、所長ラリー・サバト博士)と「クック政治リポート」(Cook Political Report=CPR)がこのGeneric Pollを基に中間選挙の予測・分析をしている。

 バージニア大学政治センターは「Generic Poll 」による調査結果を基に以下のような予想・分析をしている。

一、民主党が下院で12議席以上増やしてもわれわれは驚かない(現在共和党は220議席、民主党は215議席)。

二、上院でも民主党が51議席を取り、過半数を占めるのも間違いなさそうだ。

三、その理由は、民主党の改選議席は22議席なのに対し、共和党は35議席で落選議員が増える可能性が高いこと、中間選挙では政権党の現職議員が落選する公算が大きいといったジンクスがあるからだ。

Generic Ballot Model Gives Democrats Strong Chance to Take Back House in 2026 - Sabato's Crystal Ball

注:予測(表)で当確、優勢、有力の合計は確定したものではなく、あくまで現時点での予測。特に優勢、有力は流動的。