5.3日間の停戦発表はモスクワを守れない証

 ロシアとその友好国の元首が集まる戦勝記念日祭典の場所であるモスクワの赤の広場の近くに自爆型ドローンが飛行してくれば、プーチン大統領は世界に恥をさらすことになる。

 もちろん、ロシアの国家威信は完全に失墜する。

 ロシアは、モスクワへのドローン攻撃を防ぐために、前線に配備している短距離、中距離防空兵器を撤収し、モスクワに集めて配備することを考えている。

 防空兵器を前線からモスクワに再配備するには、最低でも24時間はかかる。

 ロシアは、ウクライナのドローン攻撃、特に小型のBeaverの攻撃を防ぐ自信がないのだろう。

 私は、ウクライナが本格的にモスクワへのドローン攻撃を行えば、ロシアは、防ぐことができないと思う。

 防空兵器を5月8日にモスクワに集め、9日に防空態勢を整え、10日に撤収して前線に戻す。

 だから、3日必要なのである。

 そして、モスクワを守るために、防空兵器を前線から撤収すれば、前線の防空は不可能になる。

 もしも、この間、地上部隊が航空攻撃を受ければ、大損害となるだろう。

 戦勝記念日3日間の停戦は、モスクワを守れないことの証であり、プーチン大統領の苦肉の策である。

6.ロシア防空は、短期間での立て直しは無理

 ロシアがこれまで開発してきた防空兵器を増産したり、さらに高性能の防空兵器を製造したりすることは、短期間では不可能であろう。

 特に、戦争が継続するかもしれない数年以内には無理だ。

 ウクライナは、ロシアのこの弱点を突いて、ウクライナのエネルギーインフラや兵器製造工場を徹底的に破壊することが必要だ。

 そうなれば、ロシアは停戦せざるを得なくなるだろう。