経営維持と価格抑制、現実的な選択肢にどう理解を得るか
それでも滋野社長は「Wi-Fiを店内3か所に整備するだけでも数十万円の工事費が必要ですし、維持費もかかります。メニューの味を落とさないで値段の据え置きを続けるためにはお客様の理解がぜひとも必要です」と訴える。
結局のところ、スマホ注文やセルフ化は飲食店の経営維持と価格抑制のための現実的な選択肢だ。とはいえ、消費者側もその背景を理解しつつ、企業側に最低限の通信環境や電源確保などの配慮を求めるべきだろう。
急速に進むデジタル化の波のなかで注文方法の多様化が進む日本の飲食業界。スマホ注文、タブレット注文、従来型の対面注文など客層や立地に応じた柔軟な対応こそが、今後のサービス向上のカギとなるに違いない。