「辞めてほしい人」もいる？人事の本音とは

藤井：新卒の多くは仕事のスキルや経験を持っておらず、一人前になるまでにはある程度の時間が必要です。人事部は、少なくとも一人前になるまでの教育コストを回収できるまでは働いてほしい、新卒に限らず、成長過程の若手人材には辞めてほしくないと考えています。個人的には、新卒や若手人材に対して気を遣いすぎると感じる面もありますが、若手人材の退職防止は、人事部にとって優先順位が高い課題です。

　一方で、10年目、15年目と経過してくると、人によってパフォーマンスには大きな差が出てきます。誤解を恐れずにいうと、人事の立場から見て、辞めてほしい人とそうでもない人に分かれてきます。その差は、ミドル・シニア層になるともっと顕著になります。

【JBpressナナメから聞く／パーソル総合研究所・藤井薫氏インタビュー】
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藤井 薫（ふじい・かおる）パーソル総合研究所 上席主任研究員 電機メーカーの人事部・経営企画部を経て、総合コンサルティングファームにて20年にわたり人事制度改革を中心としたコンサルティングに従事。その後、タレントマネジメントシステム開発ベンダーに転じ、取締役としてタレントマネジメントシステム事業を統括するとともに傘下のコンサルティング会社の代表を務める。2017年8月パーソル総合研究所に入社、タレントマネジメント事業本部を経て2020年4月より現職。著書に『ジョブ型人事の道しるべ』（中央公論新社）、『人事ガチャの秘密』（中央公論新社）
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