3.情報収集艦が入手している兵器情報は何か
情報収集艦は、具体的に何の情報を収集しているのか。
艦には大型のレドームが2基設置されている。そのレドーム内には衛星交信用レーダーが内蔵されており、衛星と地上基地・艦艇のやり取りの情報を収集している。
艦上にはその他にも多くの各種アンテナがある。
ヴィシニア級の艦には多くのアンテナが設置されていて、情報収集艦の種類の中でも極めて珍しい。
これは、各種兵器の電子情報や交信内容を収集できる能力を有しているということである。
では、どのような兵器の情報を収集できるのか。
米軍および自衛隊の戦闘機・空中警戒管制機・防空ミサイル(特にパトリオットのレーダー)・艦艇のレーダーの電子情報について収集できる。
艦が収集したデータは、艦内あるいは基地に持ち帰り解析することになる。解析の可能性や解析期間は、その電子戦部隊の研究開発能力、解析器材の整備、解析員の能力により差がある。
解析の経験が豊富であれば、新たな種類の電子戦情報をキャッチした場合、その情報の解析には多くの時間を要しない。