ボブチャンスクの基地

 筆者は2024年後半から、たびたび北東部のハルキウ州に取材に訪れた。複数回訪問したのが、ハルキウ州のボブチャンスクの後方に当たるエリアである。ボブチャンスクとはロシアとの国境に接する町で現在激戦になっている。

2024年10月28日月曜日、ウクライナ、ハリコフ地方ボブチャンスク近くの前線で、M-109 155mm榴弾砲 「パラディン」の前で無線で連絡を取る第92独立強襲旅団のウクライナ人将校(写真:AP/アフロ)
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 ハルキウの町の東側の地区にはボブチャンスク方面の作戦に当たる兵士が多く住んでいた。

基地の車庫は戦争の被害の跡が残っている(写真:筆者撮影)
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 筆者が滞在していたのは、元々は保養所だった場所だ。

 周囲の町からは少し離れていて、買い物は歩いていくことはできない。毎日誰かが車で近くの町に買い出しに出掛けていた。

 お茶やコーヒー、洗剤やシャンプー、缶詰やチョコレートの等の保存がきく食品はボランティアから支給されることもあるようだった。

ボランティアが差し入れてくれた大量のお茶(写真:筆者撮影)
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 家はログハウスのような作りで小さなロッジのような感じである。自然の中に位置しており、眺めも美しい。庭の木には鳥小屋がぶら下がっていて、古くなったパンを置くとつつきにやってくる。

庭の鳥小屋(写真:筆者撮影)
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 平時ならさぞ気持ちいいだろう場所だ。