路面をなめるように走るレイバック

 ボディ寸法は、全長4770mm×全幅1820mm×全高1570mm。最低地上高は200mm。

 エンジンは水平対向4気筒・排気量1.8L直噴ターボエンジンで、最高出力は130kW、最大トルクは300Nm。

「レヴォーグ レイバック」の水平対向4気筒1.8Lターボエンジン(写真:筆者撮影)

 車両のベースはその名の通り「レヴォーグ」で、都会派のスマートなSUVであり、かつロングツーリングが楽しいスポーティ感覚を持つという商品だ。

 時計の針を少し戻すと、筆者はレヴォーグ レイバックを初めて試乗したのは、2023年8月末の新潟県佐渡市。一般道路の一部を閉鎖した、発売前のプロトタイプ試乗会だった。

 その時の第一印象は「乗り心地の良さ」であり、単なるレヴォーグのリフトアップモデルではなく、「これまでのスバル車にはない、柔軟性を持った新感覚SUV」というものだった。

 その後もレヴォーグ レイバック量産モデルを公道で試乗しているが、その際も、また今回も印象としては「乗り心地の良さ」が目立った。

 少し背が高くてもサスペンションが良く動くことで、タイヤの路面に対する接地性が高い次元で維持されているのだ。いわゆる「路面をなめるように」走る。

 こうした接地性の良さは、滑りやすい雪道になるとその効果が大きいのは当然のこと。パワーステアリングの設定はスバル車としてはややソフトな印象だが、路面の感覚とクルマの動きに対するフィードバックが実に掴みやすい。

 なにより、スバルの真骨頂である、左右対称で低重心の水平対向エンジンとシンメトリカルAWDの組合せにより、ワインディングの雪道でも、ハンドル操作に対してクルマの鼻先にスゥーと自然に回り込むのが分かる。

 スバル本社によれば、レヴォーグ全体の累計販売台数は2023年10月から24年12月31日時点で1万3989台。このうち、レイバックは49%を占め、レヴォーグの販売を大きく押し上げている。

 復路は、クロストレック S:HEV(ストロングハイブリッド)に乗った。