巨費を投じた大阪万博に逆風
2025年は万博の年でもあります。
「2025日本国際博覧会(大阪・関西万博)」が4月13日に半年間の日程で開幕します。日本では20年ぶりの万博ですが、大きな逆風にさらされています。
建設費の高騰や各国の関心の薄さなどから工事が遅れ、会期に入っても一部施設では工事が完了しないとの見通しが示されているのです。期待された会場内での「空飛ぶクルマ」の商用運航も見送りになりました。
入場券販売も低調です。2024年12月18日現在、前売り目標の1440万枚に対し、販売済みは約744万枚。目標の半分程度しか売れていません。
しかも大半は主催者の日本国際博覧会協会が企業向けに販売したもので、公式サイトを通じた一般向け販売は販売済み枚数の6%しかありません。2024年10月にスタートした全国のコンビニでの販売もわずか5000枚にとどまっています。
万博は国家プロジェクトであり、費用も巨額です。会場内の建物整備などに充てる「会場整備費」は2350億円。誘致当時は1250億円でしたが、資材費・労務費の高騰などによって大きく膨らみました。国と大阪府・市、経済界で3等分することになっています。