就任式用献金だけでも「小国」大使に

 もっともそれだけではだめで、グラス氏が、この反中外交スタンスに加え、どのくらい政治献金を出したかが重要だ。

 つまり、駐日大使の「購入価格」はいくらだったのか。

 グラス氏は2024年、トランプ氏への直接間接献金として39万3800ドル(約6000万円)を出している。

 その内訳はトランプ氏に対する献金が9900ドル、大統領選挙を司る共和党全国委員会に12万3900ドル、トランプ氏を含む共和党候補に対する献金が26万ドルとなっている。

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 これに加えて、トランプ氏が2016年の就任式関連イベント(米連邦議会前での式典、その後の晩餐会、パーティなど)の費用への献金という「第2の購入価格」がある。

 トランプ氏が就任し関連イベント費用として集めたカネは1億700万ドルだった。

 内訳は47人(および企業)が1口100万ドル以上、250人(および企業)は10万ドル以上出していた。

 大使指名を希望する者は「それ相当の献金」を強要されているという。

Microsoft Word - DTA_Report_Final.docx

 CBSの調査報道取材班によれば、バハマ駐在大使を望んだダグ・マンチェスター氏に対し、トランプ氏周辺から指名直前に100万ドル、上院の承認聴聞会前には50万ドルの要求があったという。

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 グラス氏が、2024年大統領選に向けての10年間でどれくらい政治献金を出したか詳細は分かっていないが、「おそらく、政治資金プラス就任式用の献金を求められたのではないだろうか」(共和党関係筋)