「トランプ2.0」を横目に、日本政治・社会は…?
二度目のトランプ政権だが、すでに安倍氏はいない。今年の4月には安倍氏を通じてやはり良好な関係にあったとされる麻生氏がトランプ氏と会談している。大統領就任の布石を打ったといえそうだ。
しかし国内に目を向けてみれば石破政権は過半数割れで、外交手腕は未知数というほかない。
それどころか国会のすべての委員会において与党委員が過半数割れで、予算委員会の委員長ポストを野党に譲るという。
来年度予算を成立させなければならない来年の通常国会は大荒れと難航が予想される。まさに内憂外患である。
前回の寄稿で、この衆院選の結果を経て、日本政治の先行きは見通し難くなることは明らかだが、昭和、平成と続いた派閥政治や自民党一党優位の状況、低投票率と相対的高得票率で290〜300程度の議席を抑え、数の論理で押し切る「平成の政治」「2010年代的な政治」の時代が終わり、宙吊り議会という与党からすれば大変厳しい状況ながら、政治的な緊張感と国会での議論が返ってくる「令和の政治」に必ずしも絶望すべきではないという趣旨のことを書いた。
◎数で押し切る「平成の自民政治」が終わった…来年の国会は予算案から大荒れ、現実味帯びる参院選後の「ねじれ国会」【西田亮介の週刊時評】| JBpress
その認識は今もそれほど変わらない。
しかし、再度のトランプ大統領誕生(「トランプ2.0」と呼ぶ?)を横目で見ながら、ぼんやり考えたのは、日本政治と社会は、もしかするとこれからアメリカや欧州が2010年代に経験してきた混迷の途を辿るのかもしれないということである。
どういうことか。