大学と同じように結婚を考えていないか

 ちなみに私は4年制大学の法学部を卒業していますが、特に法律を生かした仕事に就きたいと思っていたわけではありません。

 実際には国語が得意でなく、理科や高度な数学も苦手であったために、それらを避けて英語といわゆる文系数学のみで受験可能な大学を目指したに過ぎません。

 その条件に該当しさえすれば、それが経済学部であろうが、法学部であろうが、国際関係でも情報系でも関係ないのです。

 そして、あらゆる学校、学部をしらみ潰しに受験した結果、唯一合格できたのが比較的自宅から近い大学の法学部だった、というだけでした。

 それに対して、結婚ではどうでしょう。

 本当は、自分自身がどのような人生を歩みたいかなどのビジョンがあり、それを実現しようと考えた時に、どのようなパートナーと共に生きることで、そのビジョンを達成できる可能性が高まりそうかを考え、それに見合ったお相手と結ばれることができたら良さそうです。

 ただ、現実にはそんなに美しいシナリオで結婚できている人は少ないのではないでしょうか。

 そもそも、なんとなく結婚をするのが当たり前だという空気を両親や世間から浴びつつ結婚はしていても、「なぜ結婚するのか」という問いに明確な答えを出せる人はあまり多くないでしょう。

 結婚相手の選択についても、将来ありたい自分の姿からの逆算ではなく、自らの経歴、容姿などからざっくり脳内で算定される「婚活偏差値」を踏まえながら、できるだけ偏差値の高いお相手とマッチしたいと望み、ある程度フィーリングが合えば成婚、というのが大方結婚をされる方の流れかと思います。

 また、たまたま自分が考える適齢期だったり、仕事やプライベートなどでぽっかり穴が空いてしまった時期に、ちょうどタイミング良く交際をしていたり、目の前に現れた方と「結婚するかしないかの二択」で一緒になる方が多い印象です。

 必ずしも将来を見据えての決断にはなっていないのが、ありがちな現実ではないでしょうか?