いじられるのはうれしくない?(写真:Rachata Teyparsit/Shutterstock.com)

(立川 談慶:落語家、著述家、筋トレ愛好家)

 フジテレビが“炎上”しました。「めざましテレビ」の公式YouTubeチャンネル「めざましmedia」で公開された動画が「新人いじめではないか」、いや「愛のあるいじりだ」などとSNSで賛否両論を巻き起こしたのです。

 私もその“問題動画”*1を拝見しました。確かに、「今どきならば…」という違和感を感じずにはいられないという内容でした。

*1新人 上垣皓太朗アナ『めざましどようび』お天気キャスターデビュー!謎のベテラン感に生田竜聖&阿部華也子&西山喜久恵「本当に2001年生まれの23歳?」と困惑!?

 新人の上垣皓太朗アナウンサーが中継先から天気をレポートする内容で、スタジオには先輩アナウンサーたち。問題となったのは、2度目の「お天気コーナー」に入る前のCM中の映像です。

※「めざましテレビ」のインスタグラムより

 上垣アナが着ていたTシャツについて、先輩アナの1人が「ポップなデザインが似合わないねー」と発言すると、別のアナが「甚兵衛が似合いそう」などとコメント。年齢が23歳と若いのに、その落ち着いたたたずまいから連想したものかと思われます。また別のアナが生まれた年をたずね、「2001年」との答えが返ってくると驚きの表情をして「嘘でしょ?絶対嘘つきだよ」と大きくリアクション。そんなやりとりを見て、やはり釈然としないモヤモヤ感が募りました。

 一方、そんな先輩方の「突っ込み」に対して、上垣アナの「返し」はとても見事なものでした。「Tシャツ」について指摘を受けると、冷静に「私のことですか?」とたしなめるようにとぼけて見せ、「甚兵衛が似合いそう」という発言に対しては「作務衣とか、一時期着ようと思ったこともある」と咄嗟(とっさ)に返して乗り切ろうとするなど、あくまでも「オトナ」の対応をする姿はあっぱれでした。