石油・ガスを「掘って掘って掘りまくれ」
今回の大統領選では、移民問題も大きなテーマでした。
米国には約1100万人の不法移民がいるとされます。トランプ氏は不法移民対策として、毎年100万人以上の不法移民を本国に送還するとしています。これも経済への影響が懸念されています。
不法移民であっても米国経済を支える労働力となっているのが現実です。これだけ多くの人々を国外に追放することになれば、生産の現場では人手不足を招くことが避けられません。労働力不足が人件費高騰を招き、物価上昇につながるという構図が現実のものになりかねません。
このほか、環境に配慮した経済活動への制約を取り払おうとするのもトランプ氏の特徴で、こうした制約を設けている州には規制緩和を促す方針です。石油や天然ガスなどの化石燃料の利用にも積極的で、「掘って掘って掘りまくれ」と増産を促しています。
経済活動を制限する要素は可能な限り取り除くという姿勢が強くにじんでいます。