新聞・テレビは「ベッド事情」を報じず
検察側と弁護側が夜の生活について根掘り葉掘り聞く時間が長く、傍聴席ではつい赤面してしまったという女性記者が言う。
「証人の女性は、マスク姿でしたが、スラリとした清楚な感じがする方でしたので、まさか野崎さんとの夜の生活を生々しく証言するとは思わなかったので驚きました。
検察側の狙いは、この後に控える被告人質問で早貴被告が『野崎さんとはセックスをしなかった』と言う可能性があるので、愛人女性から『野崎さんとは会うたびにセックスをしていた』という証言を引き出そうとしたかったのではないでしょうか。つまり、早貴被告と野崎さんの仲は破綻しているということを証明したかったのでしょう。
早貴被告に関しては、今回の裁判とは別の、5月に行われた詐欺罪の裁判でも、検察は被害者である札幌の元銀行員に対し早貴被告とのセックスについてあれこれ問い質しています。そこで元銀行員は『セックスはしていません』と証言したところ、今度は弁護側が『おっぱいを触っただろう』とか『性器も触っただろう』などと執拗な質問をしていました。かなりポルノチックな質問が多かったのですが、この日の公判はそれ以上と言えるでしょう。
大手紙やテレビはこれらのやり取りをクローズアップして報じることはないでしょうが、公判の中で、野崎さんのセックス事情を明らかにすることも必要になってくるので、愛人の証言も不可欠なものだったのだと思います。ただ、かなり具体的で突っ込んだ質問も多く、裁判員の方たちは面食らったのではないでしょうか」
案の定大手メディアは、「野崎氏と交際していた女性」が日頃の薬の服用や食事の状況について証言した、とサラリと報じる程度だったが、実際には法廷でこのようなギリギリの質問がなされていたのである。
検察が、「殺意を持って野崎氏に致死量の覚醒剤を摂取させて殺害した」としている早貴被告は、全面的に無罪を主張している。早貴被告の犯罪の証明に躍起になっている検察は、今後の法廷でどのような証人を出廷させるのだろうか。