今回対象となる6人の顔ぶれ
今回の国民審査で対象となる最高裁の裁判官は、次の6人です。いずれも2021年10月の前回衆院選以降に最高裁の裁判官に就任した人たち。このうち、宮川氏は弁護士出身、石兼公博氏は外務省出身の元行政官、そのほかの4人は裁判官出身です。
衆院選の立候補者は、テレビやネットニュース、あるいは地元での活動を通じて名前や顔を見知っている有権者は多いと思います。日頃の政治活動をチェックしている人もいるかもしれません。
これに対し、最高裁の裁判官はどうしても有権者との距離が遠く、国政への候補者と比べると、馴染みが薄いはずです。そんな裁判官に対する国民審査では、何を基準にして「×」を付けるかどうかを判断すればいいのでしょうか。
最高裁は憲法判断などを行う重要な役割を担っていますから、信任するかどうかの判断は、審査対象の裁判官がどんな裁判に関わり、どんな判断を示してきたかを第一の判断基準にして考える人が圧倒的に多いはずです。最高裁の裁判官として各人が下した判断の詳細は「最高裁判所裁判官 国民審査公報」*1で知ることができます。
*1:最高裁判所裁判官 国民審査公報(東京都選挙管理委員会)
この公報は新聞の折り込みやポスティングで各家庭に配布されるほか、都道府県選挙管理委員会のホームページなどでも閲覧できます。また、報道機関やNPO団体なども審査対象の6人がどんな裁判に関わってきたのかを詳しく報じています。