常勝サムスンで何が?
サムスン電子の半導体部門の技術開発動向を知り尽くしている全永炫副会長も声明で、「技術競争力」に問題が生じていることを率直に認めている。
「市場の期待に達しなかった業績によって根源的な技術競争力と会社の先行きに対する心配をおかけすることになりました。(中略)何よりも技術の根源的な競争力を復元いたします」
こう述べたのだ。「常勝サムスン」に何が起きているのか?
競合会社の役員は首をかしげながら話す。
「もう1年以上も前から、サムスン電子で重大なミスが続いているという話が業界内で流れていた」
「サムスンがそんなミスを放置するはずがないと思って半信半疑だったが、結局、これが解消されていない」
この役員は、「まずは、HBMなどAI向け市場の将来性に対する見方を誤って開発の力点を置かず、結果的にSKハイニックスに競争で遅れた」と指摘する。
さらに、「一気に挽回を図ったが、ここでまた開発上の失敗があったようだ」