2024年7月17日、韓国政府はチェコ政府から原子力発電所建設の受注に成功したと発表した。
1期分の事業費は24兆ウォン(1円=9ウォン)という大型事業だ。だが、吉報にもかかわらず「最大受益企業」の株価は低迷が続いている。
「久しぶりに明るいニュースだ」
エネルギー政策に長年携わってきた韓国政府の元高官は喜びを隠さない。
大統領にとって久しぶりに明るい知らせ
韓国に一報が入ってきたのは7月17日夜9時前。
チェコ政府は閣議で原発の建設事業で韓国電力公社の子会社である「韓国水力原子力」を優先交渉権者に選定したと発表した。
チェコでは6基の原発が稼働中だが、さらに4基を建設し、2036年に稼働させる計画だ。
まず2基を建設し、さらに2基を追加する。それぞれの事業費は24兆ウォンに達する。合わせた総事業費は48兆ウォンだ。
最初の2基については韓国水力原子力を優先交渉権者に選定して2025年3月に本契約する運びだ。
韓国メディアによると、残りの2基についても、韓国水力原子力を単独交渉権者に選定したという。
7月17日夜に尹錫悦(ユン・ソンニョル=1960年生)大統領は「チームコリア精神で最終契約のための最善を尽くしてほしい」とのコメント出した。
「尹錫悦大統領の支持率、チェコ原発受注で4ポイント上がる」
「毎日経済新聞」は2014年7月19日に発表になった世論調査会社、韓国ギャラップの世論調査で大統領の職務遂行を肯定的に見る比率が前週の25%から29%に高まったことをこう報じた。
あまり影響を与えていない世論調査もあるが、いまの政権にとっては、久しぶりの「明るいニュース」だったことは間違いない。
5月の総選挙で与党が惨敗した後、大統領の支持率は低迷を続けていた。最近も、大統領夫人が高価バッグを受け取っていたことなどで検察の調査を受けたことが大きく報じられたばかりだった。