高収入、有名企業勤務という油断

 世帯年収が高く、有名企業に勤務している家庭の場合、実際のキャッシュフローがどうなるのか十分に検証せずに、漠然と「この会社に勤めているなら都内に家を購入し、子供は私立の学校に行けるはず」と思い込んでいるケースが少なくありません。

 実際、Cさんご一家の場合もご主人が有名企業に勤務されているので、特にマネープランを立てることもなく、「当然、都内の家を購入し、子供は中学から私立に通わせるもの」と思っていたそうです。

教育にはお金がかかる(写真:SHUN_J/Shutterstock.com)

 子供が小さいうちは、まだ家計に余裕があったそうですが、実際に、2人のお子さんを育てていく中で、塾代や授業料の負担が重く、家計に余裕がなくなってきていることを実感しているとのことでした。

 そして、奥様も40代になっての妊娠で、体調面がすぐれず、これまで通り、働けるか不安を抱えているとのこと。もし、奥様が仕事を辞める事態になると、家計は一気に火の車になってしまう可能性が高くなります。

 では、実際に教育費はどれくらいかかるのでしょうか。Cさんご一家のケースを念頭に試算してみましょう。