ゼレンスキー氏は見せかけの和平は断固として拒否

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は同日、米ニューヨークでの国連総会で演説。10項目和平案を持ち出し、原子力の安全について「ミサイルやドローンによる攻撃、エネルギーシステムにおける重大な事故があれば、原子力災害を引き起こす恐れがある」と強調した。

 プーチンは厳しい冬に向けてウクライナ国民の心をくじくため同国のエネルギーシステムの80%を破壊した。プーチンは原発攻撃を計画しており、他国の人工衛星の助けを借りてウクライナの原発画像や詳細な情報を入手していると指摘した。

9月26日、アメリカのホワイトハウスを訪れ、ハリス副大統領と会談したウクライナのゼレンスキー大統領(提供:Ukraine Presidency/Ukrainian Pre/Planet Pix/ZUMA Press/アフロ)
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 ゼレンスキー氏は見せかけの和平とロシアの侵略継続を許す妥協は拒否する姿勢を貫いている。食料安全保障の確保、戦争捕虜や民間人の帰還、領土保全と主権の保証、ロシア占領軍の撤退と敵対行為の終結、戦争犯罪の追及、戦争終結の明確化を改めて国際社会に訴えた。

 ゼレンスキー氏訪米の狙いはロシア国内の軍事目標に対し米国の地対地ミサイル、MGM-140 ATACMS(エイタクムス、最大射程300キロメートル)、英仏のストーム・シャドウ/SCALP-EG(最大射程550キロメートル)を使用することをジョー・バイデン米大統領に認めさせることだ。