9月12日、ロシアのサンクトペテルブルクで開催された第10回サンクトペテルブルク国際統一文化フォーラムの本会議に出席後、ジャーナリストらと話すロシアのウラジーミル・プーチン大統領(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
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(国際ジャーナリスト・木村正人)

ウクライナの火力発電所の80%以上が破壊された

[リバプール発]元ウクライナ軍総司令官のワレリー・ザルジニー在英ウクライナ大使が9月22日、英イングランド北西部リバプールで開かれている労働党大会のフリンジイベントに招かれ「ロシアにおける軍事目標に対する武器使用の制限を解除することが重要だ」と改めて訴えた。

ザルジニー在英ウクライナ大使(左)とラミー英外相(筆者撮影)
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 「ロシアのいわゆる3日間の“特別軍事作戦”は現在3年目に突入。この戦争は毎年、前年とは異なっている。ウクライナの領土の約27%が依然として占領されたままだ。ウクライナに駐留するロシア軍は50万人に上り、その数は増え続けている」(ザルジニー氏)

「ロシア軍の空爆でウクライナの火力発電所の80%以上が破壊された。ウラジーミル・プーチン露大統領は北朝鮮とイランから軍事援助を受け、危険な化学物質を含む弾薬の使用を増やしている。この戦争にウクライナが勝つには長距離航空および地上能力が切に求められる」(同)

 ザルジニー氏は「ウクライナの領空を守るため、同盟国がロシア軍のドローン(無人航空機)やミサイルをシャットダウンすることを許可する政治的決定が必要だ。そしてロシアの戦争遂行能力を制限する制裁はロシアの戦場での能力に大きな影響を与える」と強調した。