「いつでも、どんなことでも、弁護士。」という日本弁護士連合会の広告を見た。武井咲が笑ってる。たしかに「どんなことでも」受けてもらえるのだろうが、どうせ裁判か示談にもちこむのだろう。

 いかんせん、時間がかかりすぎる。証拠を集めてくれといわれ、迅速な解決にほど遠い。金も必要だ。それに弁護士はやはり、ハードルが高い。

 悩んでいる当人は、今日明日にでも解決してもらいたいのだ。

 昔ならこういうときに、町のやくざに頼んだりしたこともあっただろう。むろん事例は少なかっただろうし、金はかかるが、解決は迅速だ。

 ただ、素人衆に迷惑はかけねえ、という昔のやくざがいた頃の話で、現代の暴力団とはちがう。

民事警察部を創設してはどうか

 そこで、立法・行政にお願いしたい。

 警察の中に、民事警察部を創設してもらえないか。

 民事専門で、市民の日々の穏やかな暮らしを妨害するろくでもない連中を、権力をもって取り締まってもらうのである。

 新法をつくるか、現行法(刑法、民法)を改正するか、してもらえばいい。

 人員は定年退職をした警察官を再雇用してもいい。そして、できれば交番に常駐してもらいたい。

 モットーは迅速、即決、厳罰である。

 たったひとりのならず者のために、住民が何年間も我慢して暮らすなど、あってはならないことである。

 今月、シンガポールで強姦罪でつかまった38歳の日本人の男が、日本人として初めて20回の鞭打ちの刑を受けた(はずである。刑務所内なので非公開)。それだけではない。この男は17年6カ月の禁固刑も食らっている。

 わたしはこれらの処置に、大いに賛成である。

「叫んだり威嚇したりはしていません」。こんなふざけた男にも鞭打ち10回(さすがにこれは省いてもいいが)、それに最低でも禁固5年くらいを科してもらいたい。

 人の人権など歯牙にもかけない悪質な者の人権など、1ミリも考慮することはないのである。

 かれらは自分が痛い目にあわなければ、人の苦しみや痛みはけっしてわからないのだ。

 一般の人間にとって重大なのは、日々報じられる刑事事件よりも、むしろこんな問題にあるのである。

 なぜ民事には悠長な解決方法しかないのか。民事だからといって、事態の深刻さはけっして軽視されてはならない。

 悪意ある連中は、最初から「民事」だということがわかってやっているのだ。弁護士も警察も、つまり法は舐められているのである。