「日本人3人をリクルートした」

 ビラに書かれていた連絡先のルース容疑者にテレグラムアプリでメッセージを送った。約束の6月17日昼過ぎ、独立記念碑前でルース容疑者にインタビューした。家族が話しているように、ルース容疑者にエキセントリックなところはなく、淡々としていて穏やかだった。

 ルース容疑者は外国からウクライナにやって来る志願兵のリクルーターだった。時と場合、場所によって任務は戦闘、食料や水の搬送など戦闘地域での人道支援に分かれていると説明した。これまでに外国人志願兵を50人から60人ぐらいリクルートしたと話した。

「日の丸に5人と書かれているが、本当なの」と確かめると「3人をリクルートした」という答えが返ってきた。そのうちの1人は現在もウクライナ北部ハルキウに滞在、「フミ・カフエ」を運営し、毎日約1000人に無償で食事を提供している土子文則さん(75)だった。

 ルース容疑者は外国人志願兵をバンに乗せ2つの基地を回る予定だった。ルース容疑者自身、前線で戦うつもりでウクライナにやって来た。しかし軍隊経験がないことや年齢を理由に断られ、キーウでリクルート活動を行っていた。その日、米国、英国、ドイツ、スイスの4人が集まった。

ルース容疑者の説明を受ける4人の外国人志願兵(同)
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