平壌の「朝鮮切手博物館」では朝鮮創建76周年を祝う切手展覧会が開催された。朝鮮切手博物館は平壌の人気観光スポットになっている(朝鮮中央通信=朝鮮通信)(朝鮮通信/共同通信イメージズ)
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各国首脳からの祝電の中でいの一番に紹介されたプーチンからの祝電

 北朝鮮を独裁的に支配する朝鮮労働党の中央委員会機関紙『労働新聞』(9月9日付)も、慶祝一色となった。1面と2面を慶祝記事で飾った後、3面には、「敬愛する金正恩(キム・ジョンウン)同志におかれては、ロシア連邦大統領が祝電を送って来た」と題した記事が掲載された。その全文は、以下の通りだ。

<朝鮮民主主義人民共和国国務委員長・金正恩同志へ

 尊敬する金正恩同志、私は朝鮮民主主義人民共和国建国76周年を迎え、あなたに忠心から祝賀を送ります。

 親善と善隣の素晴らしい伝統に基づくわれわれ両国の関係は、高い水準に到達しております。そのことに対しては、少し前(6月18日)に平壌で行われたわれわれの建設的で内容豊富な会談が、はっきりと確証しております。

 私は今後とも、われわれの共同の努力で、ロシアと朝鮮民主主義人民共和国の間の包括的な戦略的パートナーシップ関係を確信しております。

 これは、疑心を持つことのないわれわれ両国の国民たちの根本的な利益に合致しており、朝鮮半島と東北アジア地域全般の安全と安定を保証するものに他なりません。

 あなたが健康で、成果を成し遂げること、及び貴国のすべての公民たちの平和と福利を、心より願います。

敬意を表して

ウラジーミル・プーチン

 2024年9月7日 モスクワ、クレムリン>

 以上である。たしかに、昨今のロシアと北朝鮮は、「根本的な利害が合致」している。北朝鮮がいまや、イランと並んでウクライナ戦争におけるロシアの最大の武器供給国となっているのは、周知の事実だ。北朝鮮は、この降って湧いたような「ロシア特需」によって、何とか経済状態を保っている状況だ。この夏の北部の大洪水の被害の際にも、こう宣言していた。

「わが国はあくまでも、他国を頼らずに自力更生していく。だがもしも、外国からの援助を求める際には、ロシアに依頼する」