「泥棒政権」との腐れ縁を暴露

 トランプ氏は、この本の中でトランプ外交の成果を列挙、特にロシアのウラジーミル・プーチン大統領とのヘルシンキ首脳会談についてこう書いている

「2018年のプーチン氏との会談は偉大だった。非常に込み入った会談だった。私は彼が2020年の米大統領選にちょっかいを出さないように釘を刺した。その意味で有意義な会談だった」

「ところが、フェイク・ニュース機関(ニューヨーク・タイムズをはじめとする主流メディアを指す)はフェイク・ニュースを垂れ流した」

「ロシアがあたかも大統領選に介入しているかの報道を流した。全く根拠のない話だった」

(もっともワシントン・ポストなどは、トランプ氏が在任4年間に行った演説、発言のうち嘘、事実誤認は3万573件だったと報じている)

washingtonpost.com/trumps-false-or-misleading-claims-total-30573-over-four-years/

 トランプ氏は、よほど北朝鮮の金正恩国家主席がお気に入りなのか、この本には、金正恩氏とのツーショットや、米国では超党派で尊敬されているドイツのアンゲラ・メルケル元首相との写真を載せている。

 ところが「盟友」だったはずの「シンゾー」こと故安倍晋三元首相の写真はない。

 本が出る2日前、雑誌系サイト「ニューヨーク・マガジン」は、トランプ氏が大統領当時、嫁婿のジャレッド・クシュナー氏などを使って、サウジアラビア、カザフスタン、カタール、クウェート、トルコ、中国などの「クレプトクラシ―政権」(Kleptocracy regime=泥棒政権)と金融上の関わり合いを築いていた事実を暴露している。

nymag.com/trump-is-making-new-sketchy-foreign-business-deals.