記憶痕跡がもつ潜在能力

 この「念」は単なる思考や記憶ではない。

 記憶痕跡というものは、それが将来実現するという潜在力、すなわちポテンシャルを秘めている。仏教ではそれを「業」というらしい。

 宇宙は「陰」と「陽」で構成され、「光」と「影」があり、地上には「男」と「女」がいて、「運」と「不運」がある。

 人に内在する潜在力を阻害するものは、世間の常識や自身の失敗などの経験とその記憶であろう。

 人間の心の内に派生的に起きてくるのは、「陰」=「暗い感情」、もしくは、「陽」=「明るい感情」だ。

「俺みたいなオッサンが、あんな若い美人を射止められるわけがない」

 もし、そうした疑念を抱けば、その願いは潜在意識に入ることができない。

 私たち心の中に自然発生的に生じてくるものは、圧倒的に「陰」の部分であるマイナスの感情の方が多いようである。

 そのため、「陽」の感情を派生させるには、心を人為的に上向かせるための意識や努力が必要となる。

 欲望と感情が同じ方向を向いていなければ、私たちがいくら願っても希望は実現しないという原理がある。

 もし、若い女性とお近づきになりたいと願っても、「おそらく駄目だろう」と思えばマイナスの感情が湧き出て、結果、若くて綺麗な女性と仲良くなることはかなわない。

 だが、意識してプラスの「陽」の感情を維持しようとしても、常に「無理だろう」と「陰」の感情が湧き出れば、「陽」の感情を打ち消すことになり相殺されてしまう。

 まずはマイナス感情を捨てて、自分自身の思考と行動の限定枠を外して、一歩前に進みたいものである。

 海外の年配男性で若い女性を射止めている人は、見ていると底抜けに明るく、また陽気なものである。

 人間は心によって成り立っている。

 絵を描くように男女の楽しいことを空想しながら、欲望を掻き立てる、感情を盛り上げる。

 すると、欲望と感情の相乗効果の結果、それが「念」となって強大なエネルギーとなる。

 いいオンナを見たら、「あの女性と仲良くなりたい」、そう繰り返して念じてみる。

 そして失敗を恐れずに、何度も声をかけて実践を繰り返す。それが現実を動かす第一歩になるはずだ。

 昔から一押し二金三男(いちおしにかねさんおとこ)というように、女性を射止めるには、「押しが強いこと」が一番肝心で、金の有無や男振りなどの容姿は二の次三の次である。

 我々日本男児も、海外の年配男性と同じように、臆することなく道行く女性にどんどん声をかけ、食事や酒にばんばん誘いたいものである。