セックスが理想的な運動であるワケ

 セックスは刺激とリラクゼーションが、うまくコンビネーションされたものであり、若い時から性的に活発な人は、晩年になってもテストステロン量が高く保たれる傾向がある。

 ジョン・ホプキンス大学のN・ソロモン博士は次のように話し、セックスが理想的な運動であると主張する。

「理想的な運動というものは、特別な器具を使ったりせず、我々の体中の均一をフルに使えるものでなければならない」

「そして練習すればするほど上達し、楽しみながらほかの人と一緒にできのが理想的な運動である」

「セックスの後は速やかに休息の状態に戻る。これは健康に欠くことのできないと言われている刺激とリラクゼーションの連続作用である」

 また、米ミネソタ州ウォルデン大学の研究結果では、「セックスをしない人は早期死亡の確率が70%上昇する」ことが明らかになっている。

 結婚している男性、女性は、独身者、離婚者、未亡人などに比べて、平均的に見るとより長生きする傾向があるようだ。

 何世紀もの間、キリスト教が根付いた欧米文化、また性に対して抑制的なアジアの道徳、倫理、一夫一婦制を重んじる地域において、セックスのし過ぎは、健康を損なうと警鐘され続けてきた。

 だが、それは本当に真実なのか。

 英国国立大学のアングリア・ラスキン大学の研究チームの調査によれば、性的欲求のレベル、性的活動の頻度について、男性で性的欲求の低下を訴えた人は、翌年以降にがんやその他の疾患と診断される割合が高く、また、前年より性的活動の頻度が低下した男女はともに健康状態の悪化を訴える割合が高いという。

 また、勃起不全の男性はガン、または心臓病と診断される割合が高いようだ。

 一方で、高齢者でも性的活動が活発な人は、性的活動の低下した人々と比較すると、幸福度が高く、さらに認知能力も高いことが判明している。

 セックスは、運動と同様に精神的にも肉体的にも安穏静明な状態に立ち至るものであるとして、英国の研究チームは定期的な性的活動を推奨している。

「ポルノは悪である」「セックスは健康を害する」といった自然の摂理に反した主張を時々耳にする。

 だが、それは人間の思考という狭い枠に囚われた、単なる幻想によるものなのだろう。

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