「野球」「ソフトボール」は28年ロス五輪で復活
五輪存続に向けたこれら改革の結果、オリンピックでは大会ごとに少しずつ新たな競技がお目見えすることになっていくでしょう。
2020年の東京五輪で実施された野球とソフトボールは今回のパリ五輪では実施されませんが、2028年のロサンゼルス五輪では再び実施競技となります。米国をはじめ北米大陸では野球人気が高く、すでに競技施設も十分に整備されていることから、開催地側が提案。IOCも2023年10月に野球・ソフトボールなどの実施を認めました。
また、この大会ではクリケット、ラクロス、スカッシュ、フラッグフットボールも実施されることが決まっています。クリケットは英国やその植民地だった国々で人気の高いスポーツですが、五輪での実施は1900年のパリ大会(第2回)以来128年ぶり、ラクロスも1908年のロンドン大会(第4回)以来の実施となります。
新規に加わる競技だけではありません。五輪の歴史をひも解くと、これまでに多くの競技が姿を消したこともわかります。
「立ち幅跳び」「立ち高跳び」はいずれも1900年のパリ大会から1912年のストックホルム大会まで実施されました。運動会の定番「綱引き」は人気の五輪競技でした。実施は1900年のパリ大会から1920年のアントワープ大会(第7回)までですが、国際綱引連盟(Tug of War International Federation) は五輪競技への復活を目指して広範な運動を続けており、そう遠くない時期に実現するかもしれません。