いずれ「麻雀」も競技に?
そのほか「熱気球レース」「鳩射撃」「綱登り」なども実施競技でした。またかつては「芸術」も五輪の競技であり、1912年のストックホルム大会から1948年のロンドン大会まで、絵画・音楽・彫刻・文学・建築の5分野で競われていました。その後は競技ではなく、「芸術展示」として大会期間中にコンサートなどが行われるようになっています。
最近では、カードゲームのブリッジや麻雀、将棋といった頭脳スポーツの採否についても関係者の間で議論されるようになってきました。アジア競技大会(アジア・オリンピック評議会主催)では、2018年のシンガポール大会でブリッジが正式競技として採用。2023年に中国・杭州で開かれた同大会では囲碁や将棋、チェス、eスポーツなどが実施されました。
もともと五輪憲章は、五輪の哲学として「肉体と意志と精神のすべての資質の向上」を掲げており、頭脳スポーツを実施競技から排除しているわけではありません。
夏季五輪は2028年のロサンゼルス大会の後、オーストラリアのブリスベンで開催されます。もしかしたら、ブリスベン大会ではこうした頭脳スポーツも競技の1つになっているかもしれません。
フロントラインプレス
「誰も知らない世界を 誰もが知る世界に」を掲げる取材記者グループ(代表=高田昌幸・東京都市大学メディア情報学部教授)。2019年に合同会社を設立し、正式に発足。調査報道や手触り感のあるルポを軸に、新しいかたちでニュースを世に送り出す。取材記者や写真家、研究者ら約30人が参加。調査報道については主に「スローニュース」で、ルポや深掘り記事は主に「Yahoo!ニュース オリジナル特集」で発表。その他、東洋経済オンラインなど国内主要メディアでも記事を発表している。