人気の社債投資、“情報戦”の制し方

 昭和バブルの高金利時代を知るFPが注目しているのは確定利付きの金融商品だという。

「金利が上がって確定利付き商品にうまみが出てきた今こそ、一部を安全資産に回してリスク資産の比率を抑え、資産全体のバランスを取ることを考えたい」

 確定利付き商品もいろいろあるが、先のFPのイチ推しは短期の社債への投資だという。

「日本の社債は基本的に格付けがBBB(トリプルB)以上の投資適格債で、安全性が高く、預貯金や国債より高利回りのものが多い」

 転換社債や劣後債といった複雑な仕組みのものは避け、シンプルな普通社債で利息を取っていくのがいいという。

 金利の先高観を背景に企業の社債による資金調達の動きが活発化し、2024年度の社債の発行額は過去最高ペースで推移している。この6月にもソフトバンクグループやアイフル、東北電力、四国電力などが個人向けの社債を発行している。

 ただ、個人向けの社債のマーケットはそれほど大きくなく、社債専門の投資家も一定数いることから、人気の社債はすぐに売り切れてしまう。