3社目は韓国のオンラインゲーム会社、職場はカナダ

 2019年2月、Mさんの新天地での仕事が始まった。本社はアメリカ。グローバルな顧客を抱えており、そこから日本支店に仕事が回ってきた。グローバルな顧客向けに広告を企画する仕事だった。

 年収は少し上がった。1社目は年収400万円。2社目は470万円になった。

 業務量はそこまで多くなく、「仕事は楽だった」という。何より、職場の雰囲気がよかった。日系アメリカ人やスペイン人が働いており、グローバルな環境はMさんにぴったりだった。結局、2社目では3年間働いた。

 次の転機はコロナ禍だった。当時流行っていたSNSサービス「クラブハウス」で、1歳年上の韓国人男性と意気投合し、交際がスタート。その韓国人男性は韓国サムスン電子のメキシコ支社で働いており、Mさんはメキシコに渡った。交際からわずか2カ月で結婚を決意した。ちなみに、その男性も英語・スペイン語が堪能だが、家での会話はもっぱら韓国語だという。

 メキシコ生活は長くはなく、Mさんの両親の希望もあり、2人はカナダへの移住を決めた。3社目はカナダにあるオンラインゲーム会社に決まった。本社は韓国にあり、従業員は韓国人が多いという。社内では韓国語を使って働いている。

 現在、本業の収入は日本円にして470万円ほど。副業として日本語教師をしており、そちらの収入も去年は150万円あったという。今年は副業で本業程度稼いだ月もあり、副業収入はさらにアップする見込みだ。