「配属ガチャ」にハズレたら?
産労総合研究所によると、まず「セレクト上手な新NISAタイプ」の特徴を語る上で、切っても切れない関係にあるのが「新型コロナウイルス(COVID-19)」だ。今年の新入社員は高校卒業から大学生活のほとんどをコロナ禍で過ごしている。
高校の卒業式や大学の入学式をオンラインで実施した学校も少なくない。そのため、今年の新入社員はオンラインのツールを駆使するが、同期や先輩などとの繋がりは薄いという。
他方、すでに自分なりの「やりたいこと」を定めている新入社員も多く、入社してみてイメージしていた仕事や社風と違うとギャップを感じる傾向が強まっているそうだ。「配属ガチャ」という言葉もあるが、希望通りの仕事をつけないからという理由で入社早々辞める社員が注目されるのも、そうした背景があるのだろう。
半面、自分の希望や目標と合致すれば、必要な情報を自分で集めるなどして、たくましさや熱意を発揮するケースもあるという。Z世代の特徴としてもしばしば指摘されるが、「タイムパフォーマンス」いわゆる「タイパ」を重視し、何事も最短距離で目的を達成しようとする傾向もあるらしい。
「新NISA」に例えられたのは、今年から新制度の下で資産運用の選択肢が広がったように、新社会人は自分なりに進むべき道を上手に「セレクト(選択)」しようとするからだという。配属ガチャでハズレを引いたからと言って会社をすぐに辞めるのも、アタリを引き当て熱意を発揮するのも、自分自身の選択次第ということか。