(2)中国各地の商会組織との連携強化

 組織改革後の中国日本商会では、中国各地の日本企業の商会組織との連携強化を目的として、前掲のアンケートに協力した中国各地の日本企業に対して、調査の結果を丁寧にフィードバックし、コミュニケーションの緊密化に力を入れている。

 それに加え、同商会幹部は上海、天津など主要都市の日本企業の商会組織を訪問して意見交換を行い、直接対面形式でのコミュニケーションにより、関係緊密化を図っている。

 特に、日本企業の世界最大の集積地である上海市の商会組織(上海日本商工クラブ)との連携強化に注力している。

 そのために一部の幹部が北京・上海双方の理事会メンバーを兼務し、定期的に開催される理事会等での情報交換を通じて相互交流することにより連携強化を図っている。

(3)日本国内の経済団体とのコミュニケーション強化

 最近、日本から中国を訪問した経済界の大型ミッションは中国日本商会幹部との対話を通じて、現地の日本企業の事業改善課題を認識し、それを踏まえて中国政府側との会談に臨んでいる。

 そのため、大型ミッションの代表が中国政府高官との面談において、中国現地の事業課題と密接に関係する内容について意見交換できるようになっていると考えられる。

 こうした実績もあって、日本の経済界のリーダー層も中国日本商会の存在意義を高く評価している模様。

 これらの大型ミッションの訪中に際しては、中国日本商会としても毎回の交流を重視していることから、双方の幹部同士の面談が定例化する可能性が高いと見られている。