道長の跡継ぎとなる頼道の「意外な素顔」
道長は源倫子(ともこ)と結婚して長女の彰子が生まれて、今回のドラマではさらに2人目の妻である源明子の妊娠も明らかになった。
史実において倫子は、彰子・頼通・妍子・教通・威子・嬉子の二男四女の6人の子どもを産み、明子は頼宗・顕信・能信・寛子・尊子・長家の四男二女と同じく6人の子どもを産むことになる。ドラマで、このうち何人が登場するか分からないが、注目すべきは、倫子との間に生まれた長男の頼道である。
藤原頼道といえば、平等院鳳凰堂を造形したことから強いリーダーシップを取ったと誤解されがちだが、慎重な性格で優柔不断なところがあった。天台宗の中で対立が起き、山門派(延暦寺)と寺門派(園城寺)が分裂した時には、どちらにつくべきか決められず、頼通と後朱雀天皇との間で「決めてください」「いやいや、そちらが……」と責任のなすり付け合いを行っている。
従来の道長のイメージからすると、息子である頼道の性格は意外だが、ドラマでは道長が従来はのんびり屋だったとしているので、むしろ違和感が少ない。
頼道はドラマでは渡邊圭祐が演じることが発表された。道長はどこか頼りないわが子の頼道に、かつての自分を重ねるのだろうか。楽しみである。