霧に包まれ幻想的な連絡通路

 待合室から上りと下りのホームをつなぐ連絡通路に上がる階段が続いている。見上げると蛍光灯の灯りがぼやっと霞んでいる。周囲の壁は緑の苔が光っていて、なにやら怪しい雰囲気だ。

 66段で連絡通路に到着した。連絡通路から待合室を見下ろすとこんな感じ(これは下りホームではなく上りホームの写真なのだが)。列車に乗るために地上からきたとして、あなたはこの不穏さ全開の階段を下りる勇気があるだろうか。

 連絡通路には左が出口、右が上りホームという案内板がある。赤い矢印が少し傾いているのは、連絡通路が傾斜していることを示しているようだ。

 上りホームに行く連絡通路を見ると、こんな光景が目に飛び込んできた。

 後日、この写真を見た友人からは、「こんな場所に一人なんて怖すぎる!」と言われたが、その時は怖さなどまったく感じず、ただただ霧のたちこめる幻想的な光景に見とれていた。光の向こうから、モンスターが登場しそうだ。

 この霧や壁面の結露は、主に夏場に現れるようだ。暑く湿った空気がトンネル内に入り、それより低温の壁面や床に冷やされることで発生するのだ。連絡通路は空気が通りにくいので、一番霧がたまりやすいと思われる。筒石駅を探検するなら、夏場をお勧めする。