認知症になりやすい人の3つの習慣
私は、脳を専門に診る医師として、月に800〜900人、年間約1万人の脳と向き合っています。そうした診療経験と脳に関する専門知識から、次のような性格や生活環境を持つ人は脳が老化しやすく、認知症になりやすいのではないかと考えています。
〈認知症になりやすい人の習慣〉
・周りに面倒見のよい人が多く、身の回りのことを何でもしてもらえる
・自己完結した世界で暮らしている
・知的作業をほとんどせずに長年過ごしている
新しいことにチャレンジしたがらず、新しい交友関係を持とうとせず、単調な生活を送っている人は注意が必要です。
毎日するべきことが決まっている健康的な「規則正しい生活」の人は問題ありません。ただ、すべてのことを自分ひとりの考えや気持ちだけで完結させてしまい、少しの変化も好まないことが大きなリスクになります。
たとえば、友人から新しい習い事に誘われてもまったく受けつけない人、毎日の食事が億劫になって2、3パターンのメニューをひたすらくり返している人は脳が老化しやすいため、注意が必要です。
「うつ病」にかかったことがある人も要注意です。うつ病を経験している人は認知症のリスクが高いと言われているからです。
うつ病までいかずとも、最近元気がない、常に気分が沈みがち、あらゆることをネガティブに考えてしまう、何をするにもワクワクしない、という人は脳が老化しやすくなっています。
念のため、認知症の早期発見チェックリストをつけておきます。40代、50代の人でこのリストにチェックが入る人はあまりいないかもしれません。しかし、自分や家族に思い当たることがあれば、すぐに医師に診てもらったほうがいいです。かかりつけの医師や物忘れ外来に早めに相談しましょう。